Proto Manufacturing 社
粉末X線回折装置(粉末XRD)AXRDシリーズ|卓上・高温・高分解能・ハイスループット

製品特長
- AXRD 5シリーズ:卓上型・垂直θ–θ・多目的・高分解能・96ウェル自動測定
- 相同定・定量相分析・リートベルト解析・結晶化度・結晶子サイズ/微ひずみ
- GID/GI-XRD・XRR・ロッキングカーブ・逆格子空間マッピング(RSM)
- PROTO SPD、DECTRIS MYTHEN2・EIGER2・POLLUXフォトンカウンティング検出器
- 加熱・冷却・真空・ガス・圧力下のin situ/非大気XRD(対応機種・構成)
- XRDWIN PD/PDAnalysis、COD・ICDD、21 CFR Part 11対応版(選択可能)
Proto Manufacturing社のAXRD®シリーズは、結晶相の同定、定量相分析、リートベルト解析、結晶化度、結晶子サイズ・微ひずみ、格子定数などを評価する粉末X線回折装置(粉末XRD/PXRD)です。粉末試料だけでなく、装置構成によりバルク多結晶、薄膜・コーティング、単結晶、温度・圧力・ガス雰囲気下のin situ/非大気測定にも対応します。
ラインアップは、省スペースで多目的に使えるAXRD Benchtop、大型試料や環境ステージに適した垂直θ–θ型AXRD Theta-Theta、高出力で光学系・試料ステージ・検出器を柔軟に交換できるAXRD LPD、薄膜・エピタキシャル材料向けの高分解能AXRD LPD-HR、96ウェルプレートによる自動スクリーニングに対応するAXRD LPD-HTの5シリーズです。
フォトンカウンティング検出器、XRDWIN® PD/PDAnalysis、COD・ICDDデータベース、加熱・冷却・真空・ガス・圧力セルを測定目的に合わせて構成できます。研究開発、品質管理、医薬品の結晶多形評価、電池・触媒・セラミックス・鉱物・薄膜材料の解析に向け、試料と必要な測定法から最適な装置構成をご提案します。
粉末X線回折装置(粉末XRD/PXRD)とは
粉末または多結晶試料へX線を照射し、結晶格子面から生じる回折ピークを測定する装置です。ブラッグの条件 nλ = 2d sinθ に基づき、ピーク位置・強度・幅・形状を解析することで、結晶相の同定、定量相分析、結晶化度、格子定数、結晶子サイズ、微ひずみ、配向などを評価します。Proto Manufacturing社のAXRD®シリーズは、卓上型から非大気、高出力、高分解能、ハイスループットまで、目的に合わせて選べる粉末回折測定システムです。

粉末X線回折装置 AXRDシリーズのラインアップ
AXRDシリーズは、装置サイズだけでなく、測定幾何、X線出力、光学系、検出器、試料ステージ、自動化レベルを用途に合わせて構成できます。以下の5機種から、試料形態、必要な角度分解能、測定温度・圧力、処理試料数、将来の拡張計画を基に選定します。

AXRD® Benchtop|省スペースで日常測定から高度測定まで
独立駆動のθ/2θモーターを備え、一般的なBragg–Brentano集中法に加え、ロッキングカーブ、微小角入射X線回折(GID/GI-XRD)、試料オシレーションなどへ展開できる卓上型X線回折計です。ゴニオメーター半径は、高強度・高速測定を重視する143 mm構成と、ピーク幅・角度分解能を重視する191 mm構成から選択できます。
- 代表X線出力:600 W、装置内蔵水冷
- 公称FWHMピーク分解能:143 mm構成で< 0.05° 2θ、191 mm構成で< 0.03° 2θ
- 6/8試料チェンジャー、試料スピナー、ゼロバックグラウンドホルダー、気密ホルダー
- BTS 150/500などによる加熱、ガスフロー、湿度、真空・微加圧測定(構成による)

AXRD® Theta-Theta|大型試料・高温/低温・非大気XRD
卓上型とフルサイズ機の中間に位置する、コンパクトな床置型の垂直θ–θ回折計です。試料姿勢を保ったままX線源側と検出器側を走査する構成は、大型試料や温度・圧力チャンバーの搭載に適しています。非大気測定専用ワークステーションとして、相転移、熱膨張、結晶化、固相反応、材料-ガス反応などのin situ XRDに利用できます。
- ゴニオメーター半径:190~220 mm(オプションによる)
- 代表X線出力:1200 W
- 温度ステージ選択肢:-190~2000°Cの範囲(複数ステージの総範囲)
- ガス圧力ステージ、試料交換機、電動XYZステージ、カスタムホルダー
- 設置寸法のメーカー公開値:幅102 × 奥行76 × 高さ174 cm

AXRD® LPD|高出力・高精度・拡張性を備えた多目的プラットフォーム
X線光学系、試料ステージ、環境セル、検出器を、工具を使わない事前アライメント済み交換機構で切り替えられるフルサイズ研究用X線回折計です。粉末・バルク多結晶だけでなく、微小部、薄膜、コーティング、単結晶へ測定対象を広げられ、将来の研究テーマ変更や高分解能構成へのアップグレードにも対応しやすい設計です。
- 角度精度のメーカー公開値:全角度範囲で< ±0.01° Δ2θ
- X線出力:最大3000 W(60 kV/50 mA)
- 管球アノード:Cu、Cr、Co、Mn、Mo、V、Ag
- 平行/集光多層膜ミラー、平行板アナライザー、Johansson Kα1、2結晶Ge光学系
- 相同定・リートベルト解析、GID、面内回折、XRR、集合組織、残留応力、SAXS/WAXS、PDFなど(構成による)

AXRD® LPD-HR|薄膜・エピタキシャル層・単結晶向け高分解能XRD
AXRD LPDのゴニオメーターと交換性を基盤に、高分解能光学系、モーター、エンコーダーを強化したモデルです。X線反射率(XRR)、高分解能ロッキングカーブ、逆格子空間マッピング(RSM)を用いて、薄膜・多層膜・界面・エピタキシャル層・バルク単結晶を評価します。
- XRR:膜厚、密度、表面/界面粗さ
- ロッキングカーブ:結晶完全性、モザイク性、傾き、湾曲、ミスオリエンテーション
- RSM:格子定数、ひずみ・緩和、組成変化とひずみの分離、ピーク広がり要因の評価
- ウェハー測定、オイラークレードルなどの試料ハンドリング(構成による)

AXRD® LPD-HT|96ウェル対応ハイスループット粉末XRD
多数試料の迅速なスクリーニングと、機能性分子材料のin situ評価を目的とした自動粉末X線回折システムです。96ウェルプレート、2D Montel集光光学系、2次元フォトンカウンティング検出器を組み合わせ、医薬品結晶多形、共結晶、配位高分子、金属有機構造体(MOF)、特殊化学品などの材料探索を効率化します。
- 96ウェルプレートによる自動試料処理
- 高輝度マイクロフォーカスX線源:50~70 W
- DECTRIS EIGER2シリーズ2D検出器
- 2D Montel集光光学系、交換式ピンホールコリメーター
- キャピラリースピナー、加圧キャピラリー、クライオスタット、XYマッピング、レーザー位置決め
- 医薬品用途向け21 CFR Part 11対応ソフトウェア構成を選択可能
代表的な測定モードとハイスループット測定のイメージ

画像出典:Proto Manufacturing

画像出典:Proto Manufacturing

画像出典:Proto Manufacturing
AXRD粉末X線回折装置の比較・選定表
| モデル | 装置形態・幾何 | 適した用途 | 代表仕様・主な特長 |
|---|---|---|---|
| AXRD Benchtop | 卓上型 独立θ/2θ駆動 |
日常的な相同定・定量分析、リートベルト解析、教育、品質管理、GID、簡易XRR、非大気測定 | 600 W、ゴニオメーター半径143/191 mm、FWHM <0.05°/<0.03° 2θ、加熱~500°C、試料チェンジャーなど |
| AXRD Theta-Theta | コンパクト床置型 垂直θ–θ |
大型試料、温度・圧力チャンバー、高温・低温、反応・相転移のin situ XRD | 1200 W、半径190~220 mm、温度ステージ選択肢-190~2000°C、幅102 × 奥行76 × 高さ174 cm |
| AXRD LPD | フルサイズ床置型 多目的 |
粉末、バルク、微小部、薄膜、単結晶、集合組織、残留応力、SAXS/WAXS、PDF | 最大3000 W、角度精度<±0.01° Δ2θ、7種類の管球アノード、工具不要の事前アライメント済み部品交換 |
| AXRD LPD-HR | 高分解能床置型 | 薄膜・多層膜、エピタキシャル層、ウェハー、バルク単結晶 | 高分解能XRR、ロッキングカーブ、逆格子空間マッピング。数値仕様は選択光学系・ステージによる |
| AXRD LPD-HT | 自動・高スループット床置型 | 医薬品多形・共結晶、MOF、配位高分子、特殊化学品、材料探索 | 96ウェル、50~70 Wマイクロフォーカス源、2D Montel光学系、EIGER2 2D検出器、21 CFR Part 11対応版 |
※上記はメーカー公開情報に基づく代表値です。X線管球、光学系、スリット、検出器、ゴニオメーター半径、試料ステージ、環境セル、遮へい、ソフトウェアの組み合わせにより、測定範囲・分解能・強度・測定時間・装置寸法は変わります。
粉末XRDで測定・解析できる項目
| 測定・解析 | 得られる情報・留意点 |
|---|---|
| 結晶相同定・不純物相確認 | 回折ピークをCODまたはICDDデータベースと照合し、試料中の結晶相候補を検索します。検出限界は相の含有量、結晶性、ピーク重なり、測定時間、試料調製に依存します。 |
| 定量相分析・リートベルト解析 | 全回折パターンを結晶構造モデルへフィッティングし、複数結晶相の含有率、格子定数、プロファイルパラメーターなどを精密化します。 |
| 結晶化度 | 結晶性散乱と非晶質ハローを分離し、試料の結晶質/非晶質割合を評価します。解析モデル、標準試料、バックグラウンド処理の整合が重要です。 |
| 結晶子サイズ・微ひずみ | 回折ピークの広がりから結晶子サイズと格子ひずみを評価します。装置起因のピーク幅を標準試料で補正し、適切なプロファイルモデルを選ぶ必要があります。 |
| 格子定数精密化・指数付け | ピーク位置から格子定数を精密化し、未知相候補の単位格子や結晶系の検討に利用します。 |
| GID/GI-XRD・面内回折 | 低い入射角で表面・薄膜からの回折を強調し、基板由来信号を抑えながら膜相、面外/面内配向を評価します。 |
| X線反射率(XRR) | 薄膜・多層膜の膜厚、密度、表面・界面粗さをモデルフィッティングで求めます。高精度評価にはLPD-HRなどの高分解能構成が適します。 |
| ロッキングカーブ・RSM | エピタキシャル層や単結晶の結晶完全性、モザイク性、格子不整合、ひずみ・緩和、傾き、湾曲を評価します。 |
| 極点図・集合組織 | 試料方位を走査し、結晶方位分布や優先配向を評価します。オイラークレードルやφ回転などのステージ構成が必要です。 |
| 残留応力・残留オーステナイト | 対応するゴニオメーター、ステージ、管球、解析ソフトウェアを組み合わせて評価します。専用の残留応力測定装置が適する試料形状・現場用途もあります。 |
| SAXS/WAXS・PDF | 小角/広角散乱や全散乱PDFによるナノ構造・局所構造解析へ、AXRD LPDを中心に構成できます。必要なQ範囲、バックグラウンド、標準試料を事前に検討します。 |
| XRF分析 | エネルギー弁別型PROTO SPD検出器で取得したデータを用いる対応構成では、元素情報を補助的に取得できます。定量要件に応じて専用XRFとの使い分けが必要です。 |
高分解能XRDの代表的な測定データ
XRR、ロッキングカーブ、逆格子空間マッピングは、得られる情報と必要な光学系が異なります。試料の膜厚、結晶性、方位、基板との格子不整合、期待する角度分解能に応じて測定構成を選定します。



フォトンカウンティングX線検出器
AXRD粉末回折計は、測定速度、角度分解能、2次元情報、エネルギー弁別の必要性に応じてフォトンカウンティング検出器を選択できます。フォトンを直接計数する方式は、低バックグラウンド、広いダイナミックレンジ、高い信号対雑音比を得やすく、弱い回折線と強い主相ピークが共存する試料に有効です。

エネルギー弁別型ポイント検出器

高速1次元ストリップ検出器

大面積2次元検出器

デュアルしきい値対応2次元検出器
画像出典:Proto Manufacturing
| 検出器 | 方式・特長 | 選定の目安 |
|---|---|---|
| PROTO® SPD | Siポイント検出器、エネルギー弁別 | 高品質な0Dスキャン、蛍光線の識別、対応構成でのXRF補助分析 |
| DECTRIS® MYTHEN2 R 1D/1K | 高速1次元ストリップ検出器 | 粉末回折の高速測定、温度・時間分解測定、広い2θ範囲の同時取得 |
| DECTRIS® EIGER2 R 250K/500K/1M | 大面積2次元検出器 | 2D回折像、デバイリング、配向・粒統計の確認、ハイスループット測定 |
| DECTRIS® POLLUX/POLLUX PANORAMA | 2次元、デュアルしきい値、エネルギー分解を重視 | 粉末回折に適した受光領域とエネルギー選別を両立したい用途 |
※検出器の搭載可否、受光角、ピクセル/ストリップ仕様、エネルギー範囲、最高計数率は装置モデルと選択構成により異なります。
高温・低温・真空・ガス・圧力下のin situ/非大気XRD
反応前後の試料を別々に測定するex situ評価に対し、in situ XRDでは温度、圧力、湿度、ガス組成などを制御しながら回折パターンを連続取得します。相転移、結晶化、脱水・水和、酸化還元、熱膨張、固相反応、触媒-ガス反応などの進行を、結晶構造の変化として追跡できます。

加熱・冷却・ガス雰囲気測定

材料とガスの相互作用評価

固相・固体-ガス反応測定

高温相転移と反応過程の追跡

粒子統計と再現性の改善

無人連続測定と処理能力向上
画像出典:Proto Manufacturing
- コンパクト加熱ステージ:室温~500°C、冷却は-10°Cまで。N2、Arなどの不活性ガス環境に対応する構成
- 可変圧力ステージ:10-3 atmの真空域から30 atm(約440 psi)までの材料-ガス相互作用評価
- リアクターチャンバー XRK 900:最高900°C、10 barまでの固相反応・固体-ガス反応
- 高温チャンバー:最高2000°C、低真空/高真空オプション
- 低温チャンバー:AXRD Theta-Thetaでは-190°Cまでの温度ステージ選択肢
- 試料スピナー/チェンジャー:粒子統計の改善と無人連続測定
測定・解析ソフトウェア XRDWIN PD/PDAnalysis
XRDWIN® PD|データ収集
個別スキャンの角度範囲、ステップ、計数時間、測定幾何などを設定し、取得中のデータを確認できる粉末回折用ソフトウェアです。温度、圧力、雰囲気、測定条件、幾何を変化させるマルチスキャンを組み、in situ測定や連続測定を自動化できます。アライメントと校正を支援するガイド機能も備えます。
PDAnalysis|粉末回折データ解析
- 結晶相同定、COD/ICDDデータベースによる検索・照合
- 定量相分析、全パターンフィッティング、リートベルト解析
- 結晶化度、結晶子サイズ・微ひずみ
- 格子定数精密化、指数付け
- 残留オーステナイト、残留応力、極点図、集合組織
- SPD検出器データを用いたXRF解析
- XRR、ロッキングカーブ、逆格子空間マップなどの高分解能解析
メーカーはPDAnalysisの解析ライセンスを追加費用なしで複数利用できる方針を案内しています。実際のライセンス数、ネットワーク利用、バージョンアップ、保守条件は導入時の契約内容をご確認ください。


画像出典:Proto Manufacturing
結晶構造データベース
オープンアクセスのCrystallography Open Database(COD)に加え、用途に応じてICDD PDF-2、PDF-5+、PDF-4/AXIOM、PDF-4/MINERALSなどを選択できます。無機材料、医薬品・有機材料、鉱物、卓上機での日常分析など、対象分野と必要なデータ範囲からデータベースを選定します。
医薬品向け21 CFR Part 11対応
電子記録を扱う医薬品用途向けに、21 CFR Part 11対応版の粉末XRDソフトウェアを選択できます。規制対応はソフトウェア機能だけで完結するものではなく、ユーザー管理、監査証跡、電子署名、バックアップ、SOP、教育、コンピュータ化システムバリデーションを含む運用全体で確認する必要があります。
信頼できる粉末XRDデータを得るための試料調製
粉末回折では、装置性能と同じ程度に試料調製と測定条件が結果を左右します。装置選定時には、期待する検出限界や解析精度とともに、次の点を検討します。
- 代表性と粒子統計:偏析を避けて代表試料を採取し、必要に応じて粉砕・混合します。粗大粒や少数粒子ではピーク強度の再現性が低下するため、試料スピナーや2D検出器が有効です。
- 優先配向:板状・針状粒子は充填方向に配向しやすく、相対強度と定量値へ影響します。背面充填、側面充填、スピナー、キャピラリー、配向補正などを検討します。
- 試料高さ・平坦度:Bragg–Brentano幾何では試料面の高さずれが2θ位置へ影響します。平坦に充填し、標準試料でゼロ点と装置関数を管理します。
- 少量・低バックグラウンド:少量試料にはSiゼロバックグラウンドホルダー、微小キャビティ、キャピラリーなどを選択します。
- 蛍光・吸収:試料元素と管球波長の組み合わせにより蛍光バックグラウンドが増える場合があります。アノード材、モノクロメーター、エネルギー弁別検出器を選定します。
- 空気敏感・反応性試料:気密ホルダー、グローブボックス対応ホルダー、ガスフローセル、反応チャンバーを使用し、試料変質を防ぎます。
- 結晶子サイズ・微ひずみ:装置起因のピーク広がりを標準試料で測定し、試料ピーク幅から分離して解析します。
主な用途・測定対象
| 分野 | 評価例 |
|---|---|
| 電池・エネルギー材料 | 正極・負極・固体電解質の相同定、充放電・加熱に伴う相転移、格子定数変化、劣化相の追跡、in situ/operandoセルの構成検討 |
| 医薬品・ファインケミカル | 原薬・製剤の結晶多形、塩・共結晶、水和物・溶媒和物、結晶化度、不純物相、96ウェルによる条件スクリーニング |
| 触媒・MOF・配位材料 | 合成相確認、ガス吸着・脱着、温度・圧力・雰囲気による構造変化、反応中間体と安定性のin situ評価 |
| セメント・鉱物・地質 | 原料、クリンカー、水和生成物、鉱石、粘土、未知鉱物の相同定・定量相分析、温湿度による反応追跡 |
| 金属・合金・セラミックス | 相変態、析出相、残留オーステナイト、格子定数、結晶子サイズ、集合組織、焼結・熱処理中の相変化 |
| 薄膜・半導体・コーティング | GID/GI-XRD、面内回折、XRR、ロッキングカーブ、RSMによる膜相、膜厚、密度、粗さ、配向、ひずみ、結晶完全性 |
| 高分子・顔料・化粧品・食品 | 結晶化度、結晶多形、原料・添加剤の相同定、工程・保存条件による結晶状態の変化 |
用途別のおすすめモデル
- 省スペースで相同定・定量分析・リートベルト解析を行いたい:AXRD Benchtop
- 大型試料を水平に保持し、高温・低温・圧力チャンバーを常設したい:AXRD Theta-Theta
- 粉末、薄膜、単結晶、微小部、集合組織などを1台で幅広く扱いたい:AXRD LPD
- エピタキシャル薄膜、ウェハー、単結晶を高分解能で評価したい:AXRD LPD-HR
- 多数の医薬品・分子材料を96ウェルで自動スクリーニングしたい:AXRD LPD-HT
装置選定・見積時にご提示いただきたい情報
- 試料名、組成、想定相、空気・水分・X線への感受性
- 粉末、バルク、薄膜、ウェハー、キャピラリーなどの試料形態と寸法
- 相同定、定量相分析、リートベルト、結晶化度、GID、XRR、RSM、SAXS/WAXSなど必要な測定法
- 目標とする検出限界、角度分解能、測定時間、1日あたりの試料数
- 必要な温度範囲、昇降温速度、真空度、ガス種・流量、圧力、湿度
- 希望するX線管球アノード、検出器、試料チェンジャー、自動化・マッピング
- COD/ICDDデータベース、21 CFR Part 11、解析ライセンス、ネットワーク要件
- 設置スペース、搬入経路、電源・冷却水・排気・ガス設備、施設のX線安全管理条件
よくある質問
Q. 粉末X線回折装置(粉末XRD)で何がわかりますか?
結晶相の同定、複数相の定量、結晶化度、格子定数、結晶子サイズ、微ひずみ、配向などを評価できます。構成により、薄膜のGID・XRR、高分解能ロッキングカーブ・RSM、残留応力、SAXS/WAXS、in situ測定にも対応します。
Q. 「粉末XRD」は粉末試料だけを測る装置ですか?
いいえ。粉末法は多数の結晶方位を含む多結晶試料から回折パターンを得る考え方で、粉末のほか、バルク多結晶、焼結体、錠剤、コーティング、薄膜なども、試料形状と測定幾何に合うホルダー・光学系を選べば測定できます。
Q. 卓上型AXRD Benchtopでもリートベルト解析はできますか?
可能です。AXRD Benchtopは相同定、定量相分析、リートベルト解析、結晶化度、結晶子サイズ・微ひずみなどに対応します。ただし解析精度は、角度範囲、計数統計、ピーク分解能、試料調製、構造モデル、優先配向などに依存します。
Q. 高温・低温・真空・ガス・圧力下でin situ XRD測定できますか?
対応できます。コンパクト加熱ステージ、低温チャンバー、可変圧力ステージ、XRK 900リアクター、高温真空チャンバーなどを選択できます。必要な温度・圧力・雰囲気・角度範囲により、AXRD Benchtop、Theta-Theta、LPD、LPD-HTから構成を選定します。
Q. AXRD BenchtopとAXRD Theta-Thetaの主な違いは何ですか?
Benchtopは卓上サイズと多目的性を重視し、日常的な粉末測定からGID・簡易非大気測定まで幅広く対応します。Theta-Thetaは床置型の垂直θ–θ幾何で、大型試料や大型の温度・圧力チャンバー、-190~2000°Cの温度ステージ選択肢を必要とする専用in situ測定に適します。
Q. AXRD LPDとAXRD LPD-HRはどう使い分けますか?
LPDは粉末、バルク、薄膜、微小部、単結晶、集合組織などを幅広く扱う高出力多目的機です。LPD-HRは薄膜・エピタキシャル層・単結晶向けに高分解能光学系を強化し、XRR、ロッキングカーブ、RSMを主目的とする場合に適します。
Q. 1D検出器と2D検出器はどちらを選べばよいですか?
高速な通常粉末スキャンや連続温度測定では1Dストリップ検出器が有効です。配向、粗大粒、微小試料、デバイリング、スポット状回折、ハイスループット測定では2D検出器が有利です。最高の角度分解能やエネルギー弁別を重視する場合は、光学系を含めてポイント検出器やPOLLUXも比較します。
Q. 未知試料の成分を粉末XRDだけで特定できますか?
結晶相はCODまたはICDDデータベースとの検索・照合で候補を絞れます。ただし、非晶質成分、データベース未登録相、微量相、ピークが重なる相は一意に決まらない場合があります。必要に応じてXRF、SEM-EDS、ラマン、FT-IR、熱分析などと組み合わせます。
Q. 測定に必要な試料量はどのくらいですか?
必要量は、吸収係数、粒径、ホルダー径・深さ、測定幾何、目標強度によって変わります。通常の平板ホルダーのほか、少量用のSiゼロバックグラウンドホルダー、微小キャビティ、キャピラリーを選択できます。試料量と容器寸法をご提示いただければ構成を検討します。
Q. 医薬品向けの21 CFR Part 11に対応できますか?
21 CFR Part 11対応版の粉末XRDソフトウェアを選択できます。実際の規制適合には、ソフトウェア機能に加えて、権限管理、監査証跡、電子署名、バックアップ、SOP、教育、バリデーションを含む運用設計が必要です。
Q. 粉末X線回折装置の価格と納期はどのように決まりますか?
本体モデル、X線出力・アノード、光学系、検出器、試料ステージ、環境セル、データベース、ソフトウェア、自動化、設置条件により異なります。試料、必要な測定法、処理試料数、設置スペースをご提示いただいたうえで個別に見積します。
Q. X線の安全対策はどのようになっていますか?
装置エンクロージャー、インターロック、シャッター、警告表示などを備えた構成で運用します。日本国内での設置・使用条件は、装置出力、遮へい、施設規程、作業環境、関係法令に基づき個別に確認します。
製品選定・価格のご相談
「相同定とリートベルト解析を卓上機で行いたい」「-190°Cまたは2000°Cまで測定したい」「電池材料をガス雰囲気下で追跡したい」「薄膜のXRRとRSMが必要」「96ウェルで医薬品多形を自動評価したい」など、試料と目的から構成を選定します。測定対象、必要な解析、温度・圧力条件、希望処理能力をご連絡ください。
Proto Manufacturing Ltd. メーカー紹介ページ
X線回折(XRD)残留応力測定システム
Proto社 粉末X線回折装置公式概要ページ

